第4回 Raspberry Piのセットアップ方法と開発方法概要

これから必要な物を説明していきますが、どのようにセットアップするか、どのような機器構成で開発するかで必要なものは異なってきます。何を購入すればよいのかを検討していただくために、今回はセットアップ方法概要と開発環境の概要について説明します。注意事項などは次回説明します。

今回説明すること

Raspberry Pi本体を購入しても、電源やSDカード(普通のPCでいうところのハードディスク/SSDに相当する記憶装置)はついてきません。また、Raspberry Piをセットアップする時と、開発する時とでは機器構成も異なることがあります。

そこで、何が必要で何を購入すればよいのか検討いただくために、今回はセットアップ方法概要と開発時の機器構成を説明します。すでに持っているものは活用して、持っていないものだけ購入するようにしましょう。ただ購入するものよってはいろいろな注意点がありますので、次回詳細に説明します。

セットアップ方法、開発方法は何通りか方法がありますので、どの方法で進めるか、自分の手持ちの機器を確認しながら、何を購入すればよいか検討していきましょう!

 

セットアップ概要

まず最初に、Raspberry Piのセットアップ方法概要を説明します。セットアップでは、最初にMac/Win/Linux上で、Raspberry Piの起動ソフトをmicroSDカードに書き込みます。次に起動ソフトが入ったmicroSDカードを、Raspberry Piに装着してRaspberry Piを起動、必要なOS設定を行います。

セットアップには以下の2通りの方法があります。

Setup 1

Setup 2

それぞれのステップについてもう少し詳しく説明します。

 

方法1のセットアップ手順

方法1のステップ1では、最初にMac/Win/Linuxを使って、Raspberry Piの公式サイトからRaspberry PiのOSインストーラをダウンロードします。次にダウンロードしたOSインストーラをmicroSDカードに書き込みます。

OSインストーラが入ったmicroSDカードが準備できたら、Raspberry PiのmicroSDカードスロットにmicroSDカードを装着して、USB電源をつなぎ、Raspberry Piを起動します。

方法1は、Raspberry Piを普通のPCのように構成してセットアップする方法です。具体的には、ディスプレイあるいはテレビとその接続ケーブル、USBキーボード、USBマウスです。さらに電源を供給するためのUSB電源アダプタとUSBケーブル、それとRaspberry Piがインターネットにアクセスする目的とMac/Win/LinuxからRaspberry Piを操作するためのネットワークケーブルです。

セットアップの操作は全て接続したUSBキーボードとUSBマウスで行います。Raspberry Piが立ち上がると、インストールOSの選択から始まります。インストールOSの選択後、OSのインストールが続き、その後、OS言語や地域の設定などを行います。

 

方法2のセットアップ手順

方法2のステップ1では、方法1と同様、最初にMac/Win/Linuxを使って、Raspberry Piの公式サイトからRaspberry Piの起動に必要なソフトウエアをダウンロードします。次にダウンロードした起動ソフトをmicroSDカードに書き込みます。ここでダウンロードするソフトウエアは方法1とは異なるもので、後でその差分を説明します。

方法1のステップ2では、Raspberry Piを動かすための構成は最小限にしています。電源を供給するためのUSB電源アダプタとUSBケーブル、それとRaspberry Piがインターネットにアクセスする目的とMac/Win/LinuxからRaspberry Piを操作するためのネットワークケーブルです。

起動ソフトが入ったmicroSDカードが準備できたら、Raspberry PiのmicroSDカードスロットにmicroSDカードを装着して、USB電源を接続してRaspberry Piを起動します。

Raspberry Piの起動後、Mac/Win/LinuxからRaspberry Piに接続できるようになりますので、OSのセットアップを行います。ここで行うセットアップは、OSの言語や地域の設定などです。ステップ1の作業で、すでにOSが起動できる状態になっているので、方法1とは異なりOSのインストール作業はありません。

 

セットアップ構成の比較

セットアップのステップ1で、Raspberry Piの公式サイトから、Raspberry Piを起動するソフトをダウンロードして、microSDカードに書き込みます。その際、ステップ2で方法1と方法2のどちらにするかでダウンロードするソフト、microSDカードへの書き込み方法が異なります。それぞれの手順概略と注意する点を説明します。

方法1

こちらの構成は、OSのインストールをキーボードとマウスで行うためわかりやすいです。

まずステップ1で、Raspberry Piの公式サイトから、OSインストーラのzipファイルをダウンロードします。次にMac/Win/Linx上でそのzipファイルを解凍し、解凍したすべてのファイルをそのままmicroSDカードにコピーします。

次にそのmicroSDカードをRaspberry Piにセットし、方法1の構成でRaspberry Piを立ち上げると、インストーラが起動します。

インストーラはGUI操作形式で、インストール開始時にOSの選択を行います。OSを選択するとそのOSのインストーラをネットから取得してインストールが始まります。

方法2では、ディスプレイなどの周辺機器が必要ですが、失敗したら最初からやり直せばOKですし、インストーラもGUIなのでわかりやすいです。

 

方法2

この方法はちょっとリスクがあります。そのリスクについて、背景から説明します。

この構成はディスプレイ、キーボード、マウスが接続されていません。そのため、方法1のようにOSインストーラを起動してインストーラの操作をする、ということができないことになります。だったら、リモートでMac/Win/Linuxから接続してインストール操作をすればいいんじゃ? って思いますよね。でもリモートから接続するには、OSがきちんと立ち上がっている必要があります。つまりインストール中はリモートから接続できません。

ではどうすればいいかというと、、、

これを実現するために、方法2のステップ1では、まずRaspberry Piの公式サイトにあるOS起動ディスクイメージファイルをダウンロードします。この起動ディスクイメージとは、OSインストールが完了して正常起動するディスクをそのままファイルにしたものです。ダウンロードしたOS起動ディスクイメージは、ツールを使ってmicroSDカードに書き込みます。このツールですが、Mac/Linuxはターミナルからコマンドで、Windowsはユーティリティを使用します。このように正常起動するディスクイメージを書き込んだmicroSDカードをセットすれば、Raspberry Piが正常起動するわけです。

最初にリスクがある、と説明したのは、microSDカードに起動ディスクイメージを書き込む部分です。「起動ディスクイメージを書き込む」ということは、書き込み先のディスク全体を丸ごと書き換える、ということになるんです。起動ディスクイメージをmicroSDカードに書き込む際、書き込み先のディスクをmicroSDカードではなく、間違ってMacやWindows、Linuxが入っているOS起動ディスクを指定してしまうと、、、、、Mac/Win/Linuxが立ち上がらなくなってしまいます。

この方法は、ディスプレイやキーボード、マウスが必要ない代わりに、慎重に作業する必要があります。

OSが立ち上がらなくなる、というとちょっと怖いですが、難しい作業ではないので、慎重に作業を行えば大丈夫です。

何回か後の回で、それぞれの方法の詳細な手順を説明しますので、自分にあった方法を決めてみてください。

 

開発時の機器構成

セットアップ時は2通りの方法がありましたが、開発時も同様に2通りの方法があります。

Raspberry Pi Development

  • 開発構成A
    この構成は、セットアップの方法1と同じです。Raspberry PiのOSのデスクトップ上で開発を行います。セットアップの際にUSB無線LANアダプタを接続して無線LAN設定しておけば、ネットワークはWi-Fi経由で接続できます。

  • 開発構成B
    この構成は、セットアップの方法2と同じです。ソースコードを書いたり、プログラムを実行したり、全ての操作はMac/Win/Linuxからリモート行います。こちらも構成Aと同様、セットアップの際にUSB無線LANアダプタを接続して無線LAN設定しておけば、ネットワークはWi-Fi経由で接続できます。

セットアップ時の構成と開発時の構成は異なっても構いません。セットアップはステップ2-方法2の構成で行い、開発は構成Aで行う、という方法もあります。

 

開発構成の比較

開発構成はどちらでも構いませんが、好みもありますので、概略をご説明しておきます。

構成Aにした場合、Rasbperry Pi上でデスクトップを立ち上げて操作します。デスクトップ上で、エディタアプリでフログラムを作成して、ターミナルでそのプログラムを実行します。

Development Desktop

なお、デスクトップを立ち上げると重くなるので、第一世代のモデルでは動作がちょっともたつきます。

構成Bにした場合、Mac/Win/Linuxからリモートで接続します。接続はMac/Linuxはシステム標準のターミナルアプリ、WindowsはTeraTermなどのターミナルアプリを使用します。イメージとしては、上の図のターミナルの部分をリモートで行う感じです。

Raspi ssh

エディタもこのターミナルアプリ内で操作しますので、普段使ってるエディタとはちょっと操作が異なります。なお、Mac/Windows/Linux上のデスクトップアプリとしてのエディタを使いたいケースもあると思います。その場合の対応についてもこのシリーズで説明します。

あと、構成Bの場合でも、Raspberry Piのデスクトップも操作することができます。こんな感じです。

Raspi Remote Desktop

ただ、リモートでRaspberry Piのデスクトップを操作するのはかなり重いので、どんな感じか確認する程度になると思います。この方法もこのシリーズの中で説明します。

 

おすすめは?

おすすめの構成はなかなか難しいところですか、今持っているもので判断するのがよいと思います。もししばらくの間占有できるディスプレイ/テレビやキーボード、マウスがあるのであれば、セットアップは方法1で、開発時の構成は、構成Aと構成Bをちょっと使ってみて、自分に合う構成を選べばいいと思います。

使える機材がなくて新規に購入する場合、それなりにお金がかかってしまいます。セットアップの方法2ではちょっとリスクがある操作がありますが、手順は細かく説明しますので、その通りに操作すれば大丈夫です。新規に購入する予算があるのであれば、電子部品や工具類にまわしたほがいいと思いますよ。

次回はRaspberry Piと周辺機器の買い物リストを作ります。いろいろ注意点がありますので、その辺りも詳しく説明します。

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