第8回 Raspberry Piのセットアップ – リモート環境編その1

Raspberry Piのセットアップを行います。今回はRaspberry Piにはディスプレイ、キーポード、マウスを接続せずに、Mac/Winからリモートでセットアップする手順を説明します。ちょっと長くなりますので、今回は前半です。

今回の説明内容

第4回の説明で、セットアップ方法の概要を説明しました。今回はリモートでセットアップする方法の詳細を説明します。

今回は詳細ステップの説明になりますが、セットアップの概要を知りたい方は「第4回 Raspberry Piのセットアップ方法と開発方法概要」をお読みいただければと思います。

 

起動用OSをダウンロードする

Raspberry PiにはいろいろなOSをインストールできますが、このシリーズでは一番メジャーなOSである「Raspbian」というOSをインストールします。RaspbianはLinuxベースのOSです。Linuxの知識については第10回で概要を説明する予定です。

最初のステップは、Macintosh/Winodwsを使用して、Raspberry Piの公式サイトからRaspbianの起動ディスクイメージをダウンロード、そのディスクイメージをmicroSDカードに書き込み、OS起動用のmicroSDカードを作成します。

Method2 step1

まずはRaspberry Piの公式サイトにアクセスします。

Raspberry Pi公式サイト

トップページの上の方に「DOWNLOAD」メニューがありますので、それをクリックします。

Raspi home

クリックするとOSを選択する画面になります。

Raspi download

いろいろなOSがダウンロードできますが、Raspbianは最初の二つになります。

左側は「NOOBS」と呼ばれていて、前回説明した方法で使用するOSインストーラになります。右側が今回使用するOSディスクイメージです。

右側のRaspbianをクリックします。

Raspi raspbian selection

Raspbianの起動用ディスクイメージがありますが、2015年10月現在2つのバージョンがダウンロードできます。一つは「Jessie」、もう一つは「Wheezy」です。JessieとWheezyについて詳しく説明すると長くなりますので、まずはセットアップを優先し、後でLinuxの知識を説明するときに一緒に説明します。

JessieとWheezyはバージョンの違いで、Jessieの方が新しいのでJessieをダウンロードします。Wheezyの方は、バージョンは古いですが、その分使われている期間も長いので情報が多いというメリットがあります。ただJessieも今後情報は増えていくと思いますので、Jessieでいきましょう。「RASPBIAN JESSIE」のところにある「Download ZIP」ボタンをクリックしてファイルをダウンロードします。ダウンロードしたzipファイルは後で解凍します。

 

microSDカードのフォーマットを確認する

この後、解凍したファイルを、ツールを使ってmicroSDカードにコピーしますが、念のためmicroSDカードのフォーマット形式を確認しておきます。ここで使用するmicroSDカードのフォーマット形式はFAT32です。

まずMacintoshでの確認方法です。

Finderから、アプリケーション→ユーティリティ→ディスクユーティリイを立ち上げます。立ち上げるとメインウインドウが開きますので、左側のディスク一覧からmicroSDカードのディスクを選択して、右側の説明のところに「MS-DOS(FAT)」と出ていればFAT32フォーマットです。

Mac diskutility

上はEl Capitanのウインドウで、Yosemite以前のディスクユーティリティでは以下のように確認します。

Mac diskutility yosemite

もしFAT32形式でなければ、この記事の一番最後のセクション「失敗してしまったら」を参考にmicroSDカードをフォーマットしてください。

次にWindowsです。Windows10で説明します。

まずエクスプローラを開いて、microSDカードを探して、ディスクのアイコンを右クリックします。

Win disk

コンテキストメニューが表示されますので、一番最後の「プロパティ」を選択します。

Win disk menu

プロパティダイアログが表示されますので、フォーマットの項目を確認します。

Win disk proerty

もしFAT32形式でなければ、前回の記事の一番最後のセクション「失敗してしまったら」を参考にmicroSDカードをフォーマットしてください。

 

microSDカードにRaspbianを書き込む(Mac編)

!! 注意 !!
これからダウンロードしたファイルをmicroSDカードに書き込みますが
書き込み先を間違えるとMacが起動しなくなりますので
慎重に作業を行ってください。

ここでの作業は以下の手順で行います。

  1. zipファイルを解凍する
  2. 書き込み先のmicroSDカードのディスク番号を確認する
  3. ダウンロードしたファイルを書き込む

 

1. zipファイルを解凍する

それでは、zipファイルの解凍から行います。2015年10月時点で、Raspbian Jessieのzipファイルはどうも一般的なzipファイルではないようです(7-zip?)。Macではダブルクリックで解凍できませんでしたので、解凍アプリを使います。なお、Raspbian Wheezyのzipファイルはダブルクリックで解凍できました。今後Jessieの方も一般的なzipファイルになるかもしれません。以下の手順はzipファイルがダブルクリックしても以下のダイアログのようになって(アーカイブ=圧縮している!)、解凍できない場合に行ってください。

Archiver archive

確認したところ、無償アプリでRaspbian Jessieのzipファイルが解凍できるアプリは「ZIPANG」と「Extractor」でした。「ZIPANG」は日本語対応していますので、こちらを利用します。なお、ZIPANGの対応OSはMaverics(10.9)以降とのことです。

まず、Mac App Storeを開き、ZIPANGを検索します。

Macappstore

アプリが見つかったらインストールします。

Macappstore zipang

アプリのインストールが終わったらアプリを開きます。以下のダイアログが表示されますので、ダウンロードしたzipファィルをドラッグ&ドロップします。

Zipang dialog

解凍先のフォルダを聞かれますので、フォルダを指定して「開く」ボタンをクリックします。ここでは同じフォルダ(ダウンロードフォルダ)を指定しました。

Zipang destination folder

1〜2分で解凍が終わると思います。同じフォルダに、拡張子が「img」のファイルができていればOKです。

 

書き込み先のmicroSDカードのディスク番号を確認する

ダウンロードしたOS起動ディスクイメージのファイルをmicroSDカードに書き込む際、書き込み先はディスク番号で指定します。そのためここでmicroSDカードのディスク番号を確認します。フォーマット済みのmicroSDカードをカードリーダに挿入しておきます。マウントされていることを確認しておきまょう。

Mount confirmation

ではこれからディスク番号を確認します。まず、Macの左上Appleメニューから「このMacについて」を選択します。

About this mac

次にシステムレポートボタンをクリックします。

System report button

システムレポートのウインドウが表示されますので、左側のデバイスリストから「ストレージ」を選択します。選択すると、ストレージのリストが表示されますので、そこからmicroSDカードの「BSD名」を確認します。

Bsd name confirmation

上の例では、BSD名が disk1s1となっています。この「disk」の直後の数字がディスク番号になります。この場合は、

disk1s1

ですので、ディスク番号は1です。これは内蔵カードリーダの場合ですが、USB接続のカードリーダの場合、比較的大きな数字になるケースがあります。

Bsd name confirmation usb

上のウインドウは、USBカードリーダでmicroSDカードを接続した場合ですが、この場合はディスク番号は17になります。

これでディスク番号の確認は終わりです。

 

ダウンロードしたファイルを書き込む

それではいよいよダウンロードしたファイルを書き込みます。

まず、アプリケーション→ユーティリティフォルダに、「ターミナル」というアプリケーションがありますので開きます。

Terminal app

このようなウインドウが表示されたと思います。

最初にmicroSDカードのマウントを解除します。上のウインドウに以下のように入力してリターンキーを押します。なお、以下の「#」のところに、先ほどのディスク番号を入力します。

diskutil unmountDisk /dev/disk#

例えばディスク番号が1であれば、

diskutil unmountDisk /dev/disk1

となります。うまくいくと、

Unmount of all volumes on disk1 was successful

と表示されます。次に書き込みのコマンドを入力します。以下の入力をした後、リターンキーを押さないでください。まずは文字の入力だけです。

sudo dd bs=1m if=

bs=の後は数字の1です。ローマ字のl(エル)ではありませんのでご注意ください。ここまで入力したら先ほどダウンロード・解凍したファイルのフォルダをオープンしてください。オーブンしたら、そのファイルを先ほど入力したターミナルのウインドウにドラッグ&ドロップします。

If designation

ドロップすると、以下のようにファイル名が入力されます。

If input

続けて、以下の赤文字部分の文字列を入力します(見えない場合は横スクロールしてみてください)。rdisk#の#は先ほどのディスク番号になります。また、if=以降の文字列は環境によって異なります。

sudo dd bs=1m if=/Users/Tool-lab/Downloads/2015-09-24-raspbian-jessie.img of=/dev/rdisk#

間違いがないか、特にディスク番号に間違いがないか十分確認したら、リターンキーを押します。リターンキーを押すと、パスワード入力になりますので、今ログインしているアカウントのパスワードを入力してください。入力しらリターンキーを押すと、いよいよ書き込みが始まります。

Raspbian Jessieの場合(約4.3GB)、だいたい7分ぐらいでした。書き込み中は何も反応がありません。プログレスバーとかあってもいいですよね。書き込みが終わると以下のようになります。

Dd completed

これでmicroSDカードの書き込みが終わりました。

すみません、これからWindows編を書くと1つの記事がかなり長くなりますので、Raspberry Piにセットして起動、リモーとから設定するのは次回に回します。。。

 

microSDカードにRaspbianを書き込む(Win編)

!! 注意 !!
これからダウンロードしたファイルをmicroSDカードに書き込みますが
書き込み先を間違えるとWindowsが起動しなくなりますので
慎重に作業を行ってください。

ここでの作業は以下の手順で行います。

  1. zipファイルを解凍する
  2. 書き込み先のmicroSDカードのドライブ文字を確認する
  3. ダウンロードしたファイルを書き込む

 

1. zipファイルを解凍する

ダウンードしたzipファイルを解凍します。解凍はファイルを右クリックしてコンテキストメニューから「すべて展開…」を選択します。

Imagewriter jessie extract

続いて、この解凍したファイルを書き込みますが、その際、Win32DiskImagerというソフトを使用します。まずはこのソフトを入手します。

Sourceforge Project – Win32DiskImager

ダウンロードページが表示されますので、Downloadボタンをクリックします。

Imagewriter page

ダウンロードしたファイルを解凍するとインストーラファイルになりますので、インストーラをダブルクリックして立ち上げます。立ち上げると実行確認がありますので、「はい」をクリックします。

Imagewriter install 1

この先は、基本的にどんどん進めていけばOKです。

Imagewriter install 2

Nextボタンをクリックします。

Imagewriter install 3

ライセンス同意確認がありますので I accept the agreement を選択、Nextボタンをクリックします。

Imagewriter install 4

インストールディレクトリの確認です。変更したい場合は変更して、Nextボタンをクリックします。

Imagewriter install 5

スタートメニューのアプリ名です。そのままでいいですよね。Nextボタンをクリックします。

Imagewriter install 6

デスクトップにショッートカットアイコンを作成するかの確認です。作成する場合はチェックをつけます。Nextボタンをクリックします。

Imagewriter install 7

インストール内容の確認です。Nextボタンをクリックします。

Imagewriter install 8

インストールが終わりました。このままFinishボタンをクリックするとreadme.txtが表示され、アプリが立ち上がります。

とりあえず、アプリはそのままにして、ディスク番号を確認します。

 

書き込み先のmicroSDカードのドライブ文字を確認する

書き込みに使用するmicroSDカードをカードリーダに挿入します。次にエクスプローラを立ち上げて、今挿入したmicroSDカードを探して、ドライブの文字を確認します。

Imagewriter process 3

上の例ではドライブ文字は「E:」になります。書き込みアプリ(Win32DiskImager)で、書き込み先にこのドライブを指定しますので、間違えないようにします。

 

ダウンロードしたファイルを書き込む

それでは、Win32DiskImagerに戻ります。microSDカードをセットしましたので、ドライブが確認できるはずです。

Imagewriter device confirmation

アプリウインドウのDeviceのところで、microSDカードのドライブ文字が選択できるか確認します。もしここに先ほどのドライブ文字が出てこない場合、USBカードリーダが必要になります。USBカードリーダは500円程度のもので十分です。

ドライブ文字の確認ができたら、先ほど解凍したファイルを選択します。まず、Win32DiskImagerのファイル(フォルダ?)アイコンをクリックします。

Imagewriter process 4

クリックするとファイルブラウザが表示されますので、先ほど解凍したファイルを選択し、「開く」ボタンをクリックします。

Imagewriter process 5

ファイルを選択したら、書き込み先のドライブを指定して、「Write」ボタンをクリックします。

書き込みが始まりますので、完了するまで待ちます。完了したら起動ディスクの完成です!

ということで、スクショが予想以上に多くなってページが重くなってきたので、リモートからのセットアップは次回に回します。

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  • DR

    はじめまして。非常に丁寧な入門記事で、参考にさせていただいております。ただ現在はsshがデフォルトでオフになっているようなので、そのあたりの解説を追加していただければと思っています。

  • claynets

    DRさま、
    はじめまして。コメントいただきどうもありがとうございました。
    すみません、実はsshがデフォルトOFFになったことは知りませんでした。申し訳ございませんでした。

    リリースノートを確認したところ、

    ———
    2016-11-25:
    * SSH disabled by default; can be enabled by creating a file with name “ssh” in boot partition
    ———

    とありました。昨年(2016年)の11月のリリースから変更になっていたんですね。bootパーティションにsshというファイル名のファイルがあれば、sshはONになるようです。

    手順としては、SDカードにブートイメージを作成したあと、sshという名前のファイルをSDカードの一番上のディレクトリに置いておけばよさそうです。

    すみません、実際の確認と記事更新はなかなか時間がないので、なるべく早く時間を見つけて更新いたします。

    ご連絡いただきどうもありがとうございました。自分では気づきませんでしたので感謝です!