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今回のゴール
今回はブレッドボードにスピーカーを追加して、時間になったらアラーム音を鳴らす、という動作を実現します。
ブレッドボードの回路とスケッチは次のようになります。
ブレッドボード回路
圧電スピーカーの2つの端子を、ArduinoボードのA0端子とGND端子に接続します。
スケッチ
設定時間になったら、「ピピピッ」というアラーム音を1回鳴らします。
/*
Arduino入門 第6回 スピーカーを追加
スイッチが押されたらLEDの点滅を開始して、
設定時間になったらアラームを鳴らす
*/
#define TIMER 3 // タイマー時間(秒)
#define SW_PIN A5 // スイッチ接続端子
#define SW_OFF 1 // スイッチOFFのdigitalReadの値
#define LED_PIN 12 // LED接続端子
#define LED_ON_INTERVAL 50 // LEDを点灯する時間
#define LED_OFF_INTERVAL 950 // LEDを消灯する時間
#define SPEAKER_PIN A0 // スピーカー接続端子
#define ALARM_TONE 1760 // アラーム音の周波数
void setup() {
// LED接続端子を出力制御にする
pinMode(LED_PIN, OUTPUT);
// スイッチ接続端子をプルアップ機能有効にする
pinMode(SW_PIN, INPUT_PULLUP);
}
void loop() {
// スイッチが押されるまで待つ
while( digitalRead(SW_PIN) == SW_OFF ) {
}
// 指定した時間、LEDを点滅する
for(int i=0; i<TIMER; i++) {
// LEDをピカッと点滅(1秒間)
digitalWrite(LED_PIN, HIGH);
delay(LED_ON_INTERVAL);
digitalWrite(LED_PIN, LOW);
delay(LED_OFF_INTERVAL);
}
// アラームを鳴らす
tone(SPEAKER_PIN, ALARM_TONE);
delay(60);
noTone(SPEAKER_PIN);
delay(60);
tone(SPEAKER_PIN, ALARM_TONE);
delay(60);
noTone(SPEAKER_PIN);
delay(60);
tone(SPEAKER_PIN, ALARM_TONE);
delay(120);
noTone(SPEAKER_PIN);
}
要点まとめ
圧電スピーカーの仕組みと音に関する用語
圧電スピーカーの本体内には振動する板が入っています。電圧を加えることによりこの板を振動させて音を出します。
例えば1秒間に262回振動させると「ド」の音程の音に聞こえます。
1秒間に振動する回数のことを「周波数」と呼び、単位は「Hz」」(ヘルツ)です。
スピーカーを鳴らすには?
Arduinoにはスピーカーを鳴らす命令が用意されています。
toneは指定した端子に指定した音(矩形波信号)を発生する命令です。toneは音を出したままにしますので、noToneで音を止めます。
変数
キッチンタイマーでは1秒間に1回、LEDをピカッと点滅制御しています。例えば5秒のタイマー時間にしたい場合、この点滅を5回繰り返すことができれば、時間計測ができます。
一定回数繰り返すには、今まで何回点滅制御したか記録しておく必要があります。Arduino(C++)には、数字を記録しておくためのメモ用紙のような「変数」と呼ばれる仕組みがあります。
変数の宣言
変数を用意してもらうことを「変数の宣言」と呼び、次のように書きます。
変数の型
基本的な変数型は以下のようなものがあります。
変数名
変数名に使用できる文字は次のようなものがあります。変数名の付け方は自由ですが、Arduino公式スケッチでは、基本的に小文字、複数単語から構成される場合は、2単語目から先頭のみ大文字にしています。
for文
一定回数、処理を繰り返す場合、一般的にfor文が使われます。
一定回数、処理を繰り返す、という動作は非常に多く出てきます。一般的には次のように書かれることが多いので、最初はこの典型的なパターンを覚えてしまうと良いと思います。
変数の有効範囲
変数を宣言した場合、スケッチのどこでも使えるわけではありません。
例えばwhile文を使って次のようにスケッチを書いた場合、使える範囲は変数を宣言した直後から、波括弧の終わりまで使えます。
forでの次のように変数宣言した場合は、forの波括弧内のみで使用できます。
チャレンジ課題解答例
アラーム音を3回鳴らす、という動作をします。アラーム音を鳴らす処理をfor文を使って、3回繰り返すことができます。
/*
Arduino入門 第6回 スイッチ追加
チャレンジ課題解答例
forを使った例
*/
#define TIMER 3 // タイマー時間(秒)
#define SW_PIN A5 // スイッチ接続端子
#define SW_OFF 1 // スイッチOFFのdigitalReadの値
#define LED_PIN 12 // LED接続端子
#define LED_ON_INTERVAL 50 // LEDを点灯する時間
#define LED_OFF_INTERVAL 950 // LEDを消灯する時間
#define SPEAKER_PIN A0 // スピーカー接続端子
#define ALARM_TONE 1760 // アラーム音の周波数
#define ALARM_COUNT 3 // アラームを鳴らす回数
void setup() {
// LED接続端子を出力制御にする
pinMode(LED_PIN, OUTPUT);
// スイッチ接続端子をプルアップ機能有効にする
pinMode(SW_PIN, INPUT_PULLUP);
}
void loop() {
// スイッチが押されるまで待つ
while( digitalRead(SW_PIN) == SW_OFF ) {
}
// 指定したタイマー時間(秒)、LEDを点滅する
for(int i=0; i<TIMER; i++) {
// LEDをピカッと点滅(1秒間)
digitalWrite(LED_PIN, HIGH);
delay(LED_ON_INTERVAL);
digitalWrite(LED_PIN, LOW);
delay(LED_OFF_INTERVAL);
}
// LEDをONにする
digitalWrite(LED_PIN, HIGH);
// アラームを鳴らす
for(int i=0; i<ALARM_COUNT; i++) {
tone(SPEAKER_PIN, ALARM_TONE);
delay(60);
noTone(SPEAKER_PIN);
delay(60);
tone(SPEAKER_PIN, ALARM_TONE);
delay(60);
noTone(SPEAKER_PIN);
delay(60);
tone(SPEAKER_PIN, ALARM_TONE);
delay(120);
noTone(SPEAKER_PIN);
delay(1000); // アラーム音同士の間隔を1秒あける
} // 変数iはここで破棄されます
// LEDをOFFにする
digitalWrite(LED_PIN, LOW);
}
また、whileを使って書くこともできます。whileの方が動作の仕組みがわかりやすいと思います。
/*
Arduino入門 第6回 スイッチ追加
チャレンジ課題解答例
whileを使った例
*/
#define TIMER 3 // タイマー時間(秒)
#define SW_PIN A5 // スイッチ接続端子
#define SW_OFF 1 // スイッチOFFのdigitalReadの値
#define LED_PIN 12 // LED接続端子
#define LED_ON_INTERVAL 50 // LEDを点灯する時間
#define LED_OFF_INTERVAL 950 // LEDを消灯する時間
#define SPEAKER_PIN A0 // スピーカー接続端子
#define ALARM_TONE 1760 // アラーム音の周波数
#define ALARM_COUNT 3 // アラームを鳴らす回数
void setup() {
// LED接続端子を出力制御にする
pinMode(LED_PIN, OUTPUT);
// スイッチ接続端子をプルアップ機能有効にする
pinMode(SW_PIN, INPUT_PULLUP);
}
void loop() {
// スイッチが押されるまで待つ
while( digitalRead(SW_PIN) == SW_OFF ) {
}
// 指定したタイマー時間(秒)、LEDを点滅する
for(int i=0; i<TIMER; i++) {
// LEDをピカッと点滅(1秒間)
digitalWrite(LED_PIN, HIGH);
delay(LED_ON_INTERVAL);
digitalWrite(LED_PIN, LOW);
delay(LED_OFF_INTERVAL);
}
// LEDをONにする
digitalWrite(LED_PIN, HIGH);
// アラームを鳴らす
// whileを使って3回鳴らします
int i = 0; // 変数i(メモ用紙)にアラームを鳴らした回数を記録します
while(i<3) { // アラームを鳴らした回数が3より小さい(=2以下)の場合、処理を繰り返します
tone(SPEAKER_PIN, ALARM_TONE);
delay(60);
noTone(SPEAKER_PIN);
delay(60);
tone(SPEAKER_PIN, ALARM_TONE);
delay(60);
noTone(SPEAKER_PIN);
delay(60);
tone(SPEAKER_PIN, ALARM_TONE);
delay(120);
noTone(SPEAKER_PIN);
delay(1000); // アラーム音同士の間隔を1秒あける
i++; // 1回アラームを鳴らしたので、ここで変数i(鳴らした回数)を1プラスします
} // 変数iはここで破棄されます
// LEDをOFFにする
digitalWrite(LED_PIN, LOW);
}