第21回 もうちょっと電子回路に慣れる

次回からいよいよ回路を設計して組み立てていきますが、その際に必要となる知識をもうちょっと確認しておきます。今回はクイズ形式で確認することにしてみます。

今回の説明内容

Raspberry PiのGPIOピンを正確に理解するには、もうちょっと電子回路の知識が必要です。今回はクイズ形式で電子回路に慣れておきます。

今回の説明内容は以下になります。

  • オームの法則の別の見方
  • 例題
  • クイズ – ここの電圧は何V?
  • 答え

 

オームの法則の別の見方

オームの法則を使うと、抵抗にどのくらいの電圧を加えると、どのくらいの電流が流れるか計算できます。当たり前ですが、抵抗に電圧を加えると電流が流れる、ということになります。これをもうちょっと別の見方をします。

なんとなく言い方の違い、という気もしますが、以下のことが言えます。

「抵抗に電圧を加える、つまり抵抗に電位差があれば電流が流れる」

Ohm 1

ということは、

「抵抗に電流を流せば、電位差が発生する」

Ohm 2

という見方ができます。上の2つの説明は表現が違いますが、全く同じ現象を説明していることになります。

この見方で考えると、当たり前ですが、以下のことが言えます。

「抵抗に電圧を加えない、つまり電位差がゼロであれば電流は流れない」

Ohm 3

これを先ほどの見方で考えると、

「抵抗に電流が流れていなければ、電位差はゼロ」

Ohm 4

ということになります。この考え方はとても大切なのですが、言葉だけではなかなか理解が深まらないので、残りは全てクイズ形式にしてみます。答えを見る前に考えてみてください。

 

例題

まずは例題です。以下の電子回路の赤丸のところはそれぞれ何Vになるでしょうか。

Sample 1

ワイヤで接続されている部分はどこも同じ電圧ですので、A点が3.3V、B点とC点は0Vになります。

それでは、これにスイッチをつけます。

Sample 2

スイッチを閉じた状態の時は、ワイヤで接続した状態と同じですので、先ほどと同じように、D点は3.3V、E点とF点は0Vになります。

それでは、スイッチを開いた状態にした場合、それぞれ何Vでしょうか。

Sample 3

答えはJ点とK点が3.3V、L点が0Vになります。K点の電圧がわかりづらかったのではないでしょうか。これは以下のように考えます。

Sample 4

この回路にはスイッチがあり、開いていますので電流は流れません。当然抵抗にも電流は流れませんので、一番最初に説明した考え方をすると、抵抗の電位差は0Vになります。ということは、K点はJ点と同じ電圧、ということにになりますので、K点の電圧は3.3Vとなります。

抵抗の両端の電位差がどうなっているか、という点に注意しながらクイズに挑戦してみてください。

 

クイズ – ここの電圧は何V?

それぞれの赤丸の地点の電圧は何Vになるでしょうか。

最初は上の回路でスイッチの位置を変えてみたものです。スイッチは開いています。

Quiz 1

次はこの回路のスイッチを閉じてみました。

Quiz 2

次に、上の回路に抵抗を1本追加してみました。スイッチは開いています。

Quiz 3

この回路のスイッチを閉じてみます。

Quiz 4

抵抗に電流が流れるのかがわかれば解けそうですよね。

 

答え

答えは以下になります。

地点 電圧
M 0V
N 3.3V
P 0V
Q 3.3V

M点、N点は例題と同じように考えればわかると思います。

P点は以下のように考えます。

Answer 1

この回路には電流は流れませんので、2本の抵抗の両端の電位差は0V、アースからたどっていけばP点の電圧は0Vであることがわかります。

Q点は以下のように考えます。

Answer 2

まず、(1)の地点は3.3Vです。次に、Q点につながっている抵抗には電流は流れませんので、この抵抗の電位差は0Vになります。従って、Q点の電圧は3.3Vとなります。

ちょっと慣れないと分かりづらいかもしれませんが、ポイントは抵抗に電流が流れるかどうか、流れない場合は電位差0Vというところです。

次回はRaspberry PiのGPIOの仕様を説明、回路を組み立てていきますが、今回の考え方がところどころ出てきますので、この考え方を身につけておきましょう。

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