MacでEAGLE!プリント基板製作入門(31) – 最終回

今回はでき上がったプリント基板に部品を実装して動作確認してみます。今回でこのシリーズは終わりです。

目次

今回の説明

このシリーズは以下の順番で説明しています。今回の説明は「プリント基板製造」の部分になります。

  • EAGLE概要
    EAGLEでできることを説明します。説明だけではつまらないのでサンプルプロジェクトを触ってみてどんな感じなのか実感してもらおうと思います。またEAGLEにはいくつかライセンス形態がありますので、それらについても説明します。サンプルを見るためEAGLEのインストールも行います。
  • 作成する回路
    この入門記事で作成するプリント基板の回路を説明します。回路は「MacでPICマイコン電子工作入門」で作成したものをベースにします。プリント基板にするときに元の回路を少し変更しますので、その背景などを説明します。
  • プリント基板を発注するまでの作業流れ
    EAGLEをインストールしてから最後にプリント基板を発注するまでのおおまかな作業の流れを説明します。この項目のあとの説明は、作業の流れに沿って説明していくことになりますので、全体像をつかんでいただければと思います。
  • 回路図作成
    EAGLEを使って回路図を作成します。回路は簡単ですが、必要となりそうな手順などいろいろ盛り込んで説明したいと思います。
  • プリント基板パターン作成
    EAGLEでは「ボード図」と呼んでいる、プリント基板のバターンを作成します。記事の中で詳しく説明しますが、EAGLEは無償でありながら自動配線機能を持っています。もちろん手動配線も可能です。このセクションでは、自動配線と手動配線の両方の手順でプリント基板のパターンを作成してみたいと思います。なお、複雑な回路になると自動配線で100%配線できないため、自動配線後、手動で手直しする方法なども説明します。また、プリント基板作成を業者に発注する場合、特有の注意点などもありますので、それらも合わせて説明します。
  • プリント基板製造
    この入門記事で作成したプリント基板を実際に業者に発注してみます。発注してから届くまで3〜4週間かかりますので、発注後、記事更新が遅くなりますがご了承ください。

プリント基板

2014年7月13日の夕方に発注して、プリント基板が届いたのは7月28日でした。ただその日は不在でしたので、今日(8/2)受け取りました。早速基板を確認してみます。梱包はプチプチ封筒に基板と納品書が入っています。基板はこんな感じで封をしたビニル袋に入ってます。

Pcb package

実際の基板ですが、こんな感じで出来上がりました。

Pcl

画像だとよくわからないと思いますが、字がちょっと小さかったです。あと、抵抗の穴間が狭いので、もうひとちょっと広くてもよかったです。

プログラム

ということで、とりあえず以前の「MacでPICマイコン電子工作入門」で作成したプログラムを引っ張り出してきて書き込みします。プログラムをアップしておきます(ウイルスチェック済みです)。プログラムですが、この中身を解説していると大変なので、詳しくは「MacでPICマイコン電子工作入門」のシリーズをお読みいただければと思います。このシリーズもかなり長いですが…

https://github.com/tool-lab/mac-eagle-31

組み立て&動作確認

ということで、早速組み立ててプログラムを書き込み、動作確認してみます。こんな感じでセットアップしました。

Assembled

このタイマーはタクトスイッチを押すとカウントを開始して10秒経過するとブザーを鳴らします。ちょっとドキドキですが、スイッチを押すと、、、うまく動きました!これでようやく長いシリーズも終わりです。

最後に

とりあえず、EAGLEの使い方について、自分がつまずいたところを思い出しながら分かりやすく説明したつもりです。ちょっとはEAGLEの操作感覚つかめましたでしょうか。まだまだ説明していないところもたくさんあります。でも今まで説明した内容を押さえておけば、それに肉付けしていく形でこのツールをもっと使いこなせるようになると思います。ぜひ夏休みを利用してツールをひとつとは言わず、2つ、3つと身に付けてみてください。

なお、今回注文した基板はサンプルとして作成したものですので、もし実際に出来上がった基板を見てみたい、という方がいらっしゃいましたらご連絡いただければお分けしたいと思います。もちろん無料ですよ。興味のあるかたはコンタクトフォームからご連絡いただければと思います。

それでは長いシリーズにおつき合いいただいてどうもありがとうございました!

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しもやん
しもやん
2 年 前

Windows版のEAGLEで基板設計を行い、
ELECROWに基板を発注し、
無事に回路の動作確認ができました。
正直、感動しました。
こつこつ、こちらの基板製作の記事で勉強してよかったと思っています。

ありがとうございました。

しもやん
しもやん
2 年 前

Windows版のEAGLEで基板設計を行い、
ELECROWに基板を発注し、
無事に回路の動作確認ができました。
正直、感動しました。
こつこつ、こちらの基板製作の記事で勉強してよかったと思っています。

ありがとうございました。

HentaiShinshi
HentaiShinshi
7 年 前

Windows版EAGLE7_6_0でもできました。
さっそくプリンと基板を発注しました(笑)。
本当にありがとうございます。

技術関係の専門書やブログは自己満足が見え隠れすることが多い中、
あなたの文章や記事構成からはやさしさと聡明さが伝わってくるようでした。
高度な技術情報 = 高度な記事 ではありませんね。
それに気づかされました。
教育関係の方でしょうか?
何か出版されることを期待しております。
あ、返信はいりません。

管理者
管理者
返信  HentaiShinshi
7 年 前

コメントどうもありがとうございました!
お褒めいただいてどうもありがとうございます!

プリント基板を発注された、ということでおめでとうございます! やはり電子工作をやっていると自分でプリント基板が作れる、というのは夢ですよね。

Windows版の、さらにv7.6.0を使用された、ということでかなり記事内容が読みづらかったと思います。Version7ではツールアイコンが新しくなっていますので、記事説明との対応関係がわかりづらかったのではないかと思います。この点については、v7系では旧アイコン表示にすることもできますので、今度記事を補足しておこうかと思います。

また、サイトを通して質問があったときなど、自分でも記事を読み返すこともあるのですが、ところどころ、というよりわかりづらいところがまだかなり残っています。このあたりは機会があれば書き直したいと思っています。

拙文ながらお読みいただきどうもありがとうございました。

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