今回は本体とキーボード一体型のRaspberry Pi 400シリーズに必要な機器を説明します。
説明内容
Raspberry Pi 400シリーズで必要な機器について、「デスクトップタイプ」と「リモート接続タイプ」に分けて説明します。最初はデスクトップタイプに必要な機器類です。
デスクトップタイプに必要な機器
必要な機器の説明を以下の番号順で説明します。
1. ラズベリーパイ本体関連
ラスベリーパイの本体とアクセサリについて説明します。
本体
2022年時点では、Raspberry Pi 400シリーズは初代が発売されています。性能はRaspberry Pi 4 Model Bと同等ですので、デスクトップPCとしても、それほどストレスなく使用できます。
このシリーズは本体とキーボードが一体型ですので、機器構成がコンパクトになりますね。ただ、GPIOが背面にありますので、電子工作をする場合は本体背面にアクセスできるように、本体とディスプレイの間にある程度スペースを確保しておく必要があります。
2. microSDカード関連
microSDカード
microSDカードはラズベリーパイの記憶装置になりますので、ある程度の容量が必要です。公式サイトでは8GB以上が推奨されていますが、余裕を見て16GB以上のmicroSDカードがおすすめです。
なお、microSDカードは製品によってはラズベリーパイとの相性があるようです。最近は少なくなりましたが、一部製品では問題が発生するという情報もあります。以下のサイトは、各社SDカードのラズベリーパイとの互換性の情報のサイトです。
RPi SD Cards
https://elinux.org/RPi_SD_cards
2021年の製品で問題が報告されているケースもありますので、購入される製品が問題ないか、一度確認してみるとよいと思います。
なお、価格や入手のしやすさではキオクシア(旧東芝メモリ)の製品がおすすめです。
キオクシア microSDカード 16GB(秋月電子通商)
https://akizukidenshi.com/catalog/g/gS-15845/
SDカードリーダライタ
ラズベリーパイのOSは、最初WindowsPC/Mac/LinuxPCを使用してmicroSDカードにイメージを書き込む必要があります。
SDカードリーダライタをお持ちでない場合はリーダライタを準備する必要があります。microSDカードへの書き込みができれば問題ありませんので、以下のような安い小型のものを入手するとよいと思います。
SDカードアダプタ
WindowsPCやMac、LinuxPCに搭載されているSDカードリーダライタを使用する場合、microSDカードに対応しているか確認が必要です。
もし、SDカードのみに対応している場合は、以下のようなmicroSDカード→SDカードアダプタが必要になります。
3. AC電源アダプタ
AC電源アダプタはラズベリーパイによって必要な容量、コネクタタイプが異なります。以下、製品別に説明します。
Raspbperry Pi 400用電源アダプタ
Raspberry Pi 4 Model Bの推奨電源は、「15W以上」です。またコネクタ形状はUSB Type-Cです。
以下のようにワット数(W)の表示がない場合は、「OUTPUT」と書かれているところに電圧(V)と電流(A)の表記がありますので、それらを掛け算した値になります。このケースでは5.1×3.8=約19Wになります。
これから入手される場合は、できればRaspberry Pi 400用の電源アダプタをおすすめします。以下、その背景と製品例を説明します。
Raspberry Pi 400の製品仕様では、必要な電源電圧は5Vと記載されています。そのため、5Vの電源アダプタを使用しても通常は特に問題なく使用できます。
ただ、Raspberry Pi 400は処理負荷が高い場合、多くの電力を消費します。そのとき、以下のように電源アダプタからラズベリーパイに多くの電流が流れて、配線で電圧が少し下がってしまい、ラズベリーパイ本体に5V電源を供給できなくなることがあります。
そのため、Raspberry Pi 400向けの電源アダプタとして、先ほどの画像のように出力電圧を5.1Vに高めた製品が販売されています。
Raspberry Pi 400用の電源アダプタとして以下のようなものが販売されています。
スイッチングACアダプター Type-C 5.1V/3.8A(秋月電子通商)
https://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-14935/
ACアダプター 5.1V/3.0A TypeCコネクタ(スイッチサイエンス)
https://www.switch-science.com/catalog/5683/
4. Wi-Fiルータ関連
Wi-Fiルータはすでに利用されていると思いますが、電波が安定しない、などの場合は有線接続も可能です。
有線接続する場合は、一般的なネットワークケーブルで問題ありません。Raspberry Pi 400の有線LANは10/100/1000Base-Tに対応していますので、ネットワークケーブルはカテゴリ5e以上がよいでしょう。
5. HDMIディスプレイ・ケーブル
HDMIディスプレイ
Raspberry Pi 400のHDMI解像度は、4K(3840 x 2160)で2台まで接続可能です。手持ちのHDMIディスプレイがあればそれを利用しましょう。
HDMIケーブル
HDMIケーブルのコネクタ形状は注意が必要です。
Raspberry Pi 400のHDMIコネクタは「MicroHDMI」が採用されています。
そのため通常のHDMIディスプレイに接続する場合は、以下のような片側が「HDMI」(ディスプレイ側)、もう片側が「MicroHDMI」(ラズベリーパイ側)のケーブルが必要になります。
6. USBマウス
USBマウスも通常タイプのもので問題ありません。なお、Raspberry Pi 400とデザインを合わせたUSBマウスも販売されています。
8. その他小物
ラズベリーパイを使う場合、以下のようなACコンセントスイッチがあった方が便利です。
というのは、ラズベリーパイ側の電源はUSBコネクタですので、電源をON/OFFするたびにコネクタを抜き差しするのは面倒です。
そのため、以下のように電源アダプタをACコンセントスイッチと一緒に使用すると、コンセントスイッチで電源のON/OFFができます。
デスクトップタイプ必要機器まとめ
以上がデスクトップタイプに必要な機器類です。最後に表にまとめます。
機材 | Raspberry Pi 400 |
---|---|
Raspberry Pi本体 | ○ |
microSDカード | ○ (16GB以上推奨) |
SDカードリーダライタ | なければ購入 |
SDカードアダプタ | 必要があれば |
AC電源アダプタ | 15W以上 コネクタはUSB Type-C |
LANケーブル | 有線接続する場合のみ。 なければ購入 |
HDMIディスプレイ | なければ購入 |
HDMIケーブル | なければ購入 HDMI – Micro HDMIケーブル |
ISBマウス | なければ購入 |
ACコンセントスイッチ | 必要があれば |
リモート接続タイプに必要な機器
リモート接続タイプの機器構成は以下になります。
デスクトップタイプから、キーボード、ディスプレイ、マウスを除いたものが必要になります。
リモート接続タイプで必要となる、(1)から(4)と(8)はデスクトップタイプと共通です。
また、WindowsやMac、Linuxからリモート接続する必要がありますので、(9)のコンピュータが必要になります。
リモート接続タイプ必要機器まとめ
最後にリモート接続タイプの必要機器類をまとめます。
機材 | Raspberry Pi 400 |
---|---|
Raspberry Pi本体 | ○ |
microSDカード | ○ (16GB以上推奨) |
SDカードリーダライタ | なければ購入 |
SDカードアダプタ | 必要があれば |
USB AC電源アダプタ | 15W以上 (5V/3A以上) コネクタはUSB Type-C |
LANケーブル | 有線接続する場合のみ。 なければ購入 |
ACコンセントスイッチ | 必要があれば |
更新履歴
日付 | 内容 |
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2022.10.10 | 新規投稿 |