SPIセンサモジュールの回路図を作成します。(同じ名前の端子同士を接続するだけです…)
この記事は更新済みです
現在、PICマイコン電子工作入門実践編シリーズの記事内容を最新の情報に合わせて、2025年9月までを目標に全面的に更新しています。
更新の理由は次のとおりです。
- 記事で使用している部品の中に、現在では調達できない部品があるため
- 記事内容に古い記述があるため
- 掲載している天気予報プログラムのアルゴリズムを改善するため
更新期間中は、新旧の記事間で一部内容に矛盾が生じる可能性があります。 ご不便をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
なお、更新済みの記事には冒頭に「この記事は更新済みです」の表示をしております。
引き続き、よりわかりやすく、役立つ情報を提供できるよう努めてまいります。 今後ともよろしくお願い申し上げます。
温湿度・気圧センサーの通信方式の選択
今回の温湿度・気圧センサーは、通信方式として「SPI通信」か「I2C通信」を選択できます。
「SPI通信」と「I2C通信」は今後の記事で詳しく説明しますので、今の段階では「通信方式が2種類ある」とだけ理解していただければ問題ありません。
最初に、温湿度・気圧センサーの通信方式の選択方法について説明します。
次の画像は温湿度・気圧センサの基板ですが、右上の方に「J3」と印刷された部分があります。
この部分で通信方式を選択します。選択するって説明されてもちょっと???ですよね。
J3の部分をよく見ると、次のようにハンダがついている部分が2ヶ所あります。
この2ヶ所は電気的につながっていません。この状態で使用するとSPI通信になります。
この2ヶ所をハンダ付けの要領でハンダを付けて電気的に接続するとI2C通信になります。
この温湿度・気圧センサーは、J3の部分が電気的に接続されているかいないかで通信方式を選択するようになっています。
今回はSPI通信で使用しますので、J3の部分はこのままにしておきます。
なお、J1とJ2はI2C通信の時の追加の設定ですので、SPI通信では関係ありません。
SPI通信モジュールの端子
温湿度・気圧センサーの基板の端子部分を確認すると次のような表示がされています。
これらはSPI通信を行うときの信号の名前です。
この温湿度・気圧センサーに限らず、SPI通信のモジュールは次の信号を使って通信を行います。
信号の名前 | 内容 |
---|---|
VDD | 電源のプラス側に接続 |
GND | 電源のマイナス側に接続 |
CSB(またはCS) | 通信相手を選択する信号線 |
SDI | データを受信する信号線 |
SDO | データを送信する信号線 |
SCK | データ通信のタイミングを合わせる信号線 |
こんな説明されてもさっぱりわからないですよね。それぞれの信号の意味や働きはデータ通信の解説のところで詳しく説明しますので安心してください。
これから回路図を作成しますが、ちょっと難しそうですよね。
でも安心してください!
回路図を作成するには、温湿度・気圧センサーの端子をPICマイコンの端子に接続するだけなんです。
電源のプラスとマイナスは3.3VとGNDに接続して、それ以外の残りの4端子は、PICマイコンのピンに接続するだけなんです。
ということで、回路図を作成しましょう!
回路図
温湿度・気圧センサーの端子をPICマイコンの端子に接続する、と説明しましたが、PICマイコンのどこの端子に接続するのか、謎ですよね。
PICマイコンのデジタル入出力端子であれば、どこでもOKです!
今回は次のように作成してみました。

この回路図ではRC4〜RC7に接続していますが、理由は「ブレッドボードで組み立てやすい位置」だからです。
SPI通信モジュールのセンサ、ということで複雑な回路を想像されていたかもしれませんが、回路はこのようにただ接続するだけです。
その代わりと言ってはなんですが、回路が簡単な分、プログラムが大変なことになります。
世の中、どこかで楽をするとどこかにしわ寄せが行くのが常ですが、今回はプログラムにしわ寄せがいくというわけです。
次回はI2C通信モジュールの回路図設計です。(I2C通信も接続するだけなので、どんな感じかなんとなく想像がつくような気がしますね…)
更新履歴
日付 | 内容 |
---|---|
2018.3.25 | 新規投稿 |
2018.12.7 | 回路図のPICkitコネクタピン数を6ピンから5ピンに変更 |
2025.7.7 | 三端子レギュレーター回路部分変更 |