第5回 必要な電子部品類と買い物リストまとめ

今回は、この入門シリーズで製作するために使用する電子部品を説明します。

回路組み立てに必要な部品

前回の道具類の説明に続き、回路の組み立てに必要な電子部品類を説明します。各部品画像の下に参考購入先のリンクをつけておきましたので参考にしてみてください。価格はいずれも2019年5月時点のものです。

ブレッドボード 200円〜300円程度 (秋月電子通商/マルツパーツ館)

「ブレッドボード」と呼ばれるものに電子部品を挿して回路を組み立てます。ブレッドボードはいろいろなサイズがありますが、30列かそれ以上あるものを購入してください。以下の画像を見ると、数字が並んでいますが、1から30まで並んでいますよね。これが30列のものです。基礎編と応用編で製作するものは30列で足ります。実践編ではこの倍ぐらいの列数のものを使用します。このブレッドボードの中身がどのようになっていて、どう使うかは次回の記事で詳しく説明します。

ブレッドボード

ブレッドボード BB-801(秋月電子通商)
ブレッドボード(マルツパーツ館)

 

PIC12F1822-I/P 100円程度 (秋月電子通商)

これがPICマイコンです。作成したプログラムをこのマイコンに書き込み、動作させます。

PIC12F1822

PIC12F1822(秋月電子通商)

 

LED (10個入りまたは5個入りで100円〜250円程度 / 秋月電子通商)

電池などに接続して電圧を加えると発光します。LEDは普通の電球と異なり、そのまま電池につなぐことはできませんので注意が必要です。なお以下ではまとめ買いのLEDをご紹介していますが、バラ売りで買う場合は、壊した時のことも考慮して複数個購入するようにしてください。なおLEDの使い方は後ほどの記事で詳しく説明します。

LED外観は以下のような感じです。
Led

このタイプのLEDは大きさが何種類かあり、商品説明を見ると「3mm」などの記載があります。3mmと5mmが一般的で、8mmやもっと大きいものもあります。この「大きさ」とは、以下の画像部分の幅(直径)を意味しています。

Led dimension

以下に5mmのものをご紹介しておきます(3mmのものを購入されても問題ありません)。好きな色を購入します。

白: 高輝度5mm白色LED (5個入り/100円)
電球色: 5mmウォームホワイト・キャンドル色LED(5個入り/120円)
赤: 高輝度5mm赤色LED (10個入り/180円)
緑: 超高輝度5mm緑色LED (10個入り/200円)
青: 高輝度5mm青色LED (10個入り/200円)
黄: 高輝度5mm黄色LED (10個入り/100円)
オレンジ: 5mmオレンジLED (10個入り/150円)
ピンク: 超高輝度5mmピンク色LED (10個入り/250円)

 

抵抗 (100本入り100円 x 2種類 = 200円程度 / 秋月電子通商)

330Ω(オーム)と10kΩの2種類を用意します。それぞれの用途は製作の時に詳しく説明します。1本単位でも購入できますが、バラで購入する場合1本5円〜10円しますので、まとめて購入したほうがお得です。100本入りはその下の画像のような感じです。

抵抗
330オーム: カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗) 1/4W 330Ω (100本入)
10kオーム: カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗) 1/4W 10kΩ (100本入)

Resistors

 

コンデンサ (10個入り100円程度 / 秋月電子通商)

0.1μF(「マイクロファラッド」と読みます)のセラミックコンデンサを用意します。この用途についても製作の時に詳しく説明します。また、基礎編と応用編で最終的に製作するタイマーで使用するコンデンサは1個ですが、この部品はいろいろなところで使用しますので複数個購入するようにしてください。

Capacitor
絶縁ラジアルリード型積層セラミックコンデンサー0.1μF 50V 2.54mm (10個入)

 

タクトスイッチ 3個 30円程度 (秋月電子通商)

マイコンに指示を与えるための部品として、以下の画像のようなタクトスイッチというものを使用します。タクトスイッチは基礎編で1個、応用編で追加で2個使用します。用途ですが、基礎編で使用する1個はタイマーをスタートさせるためのものです。応用編で使用する2個は、タイマー時間を1分長く設定するスイッチと1分短くする設定するスイッチです。

タクトスイッチには色が何種類かありますので、スタートスイッチ、+1分スイッチ、-1分スイッチ用に色を分けた方がいいかもしれません。例えばスタートスイッチは青、+1分は白、-1分は黒、など自分のイメージに合う色を揃えてみてください。なお「タクトスイッチ」は登録商標で、一般名称は「タクティールスイッチ」です。

購入するタクトスイッチですが、以下の大きさのものを購入してください。これより大きいタクトスイッチもありますが、大きい場合、ブレッドボードに設置するスペースがなくなってしまいます。

Switch

タクトスイッチ (水色)
タクトスイッチ (赤色)
タクトスイッチ (黒色)
タクトスイッチ (白色)
タクトスイッチ (緑色)
タクトスイッチ (黄色)
タクトスイッチ (オレンジ色)
タクトスイッチ (茶色)
タクトスイッチ (濃い赤色)

 

ピンヘッダ 50円程度 (秋月電子通商)

プログラムをPICマイコンに書き込むとき、PICKitというツールを使いますが、PICKitをブレッドボードに接続するために使用します。6ピン使用しますので、この1列x40ピンのものを折って使います。

Pin header
ピンヘッダ 1×40 (40P)

 

電池ボックス 100円程度 (秋月電子通商)

3本用か4本用の電池ボックスを購入します。これから制作する電子回路は単三電池を使用しますが、用意する電池によって購入する電池ボックスが変わってきますので注意してください。使い捨ての電池と、充電可能な電池で異なります。使い捨ての電池の場合は3本用を購入してください。充電可能な電池を使用する場合は4本用を購入します。

この理由ですが、実は同じ単三電池でも、使い捨ての電池と充電可能な電池では電圧は違うんです。使い捨て電池は1.5V、充電可能な電池は1.25Vとなっています。今回の回路は約5Vで動作させますので、普通の電池でしたら、1.5V x 3本 = 4.5V、充電可能な電池でしたら、1.25V x 4本 = 5Vとなります。1.5V電池で4本つなげると6Vとなり、PICマイコンが壊れる可能性もありますので注意しましょう。

また、電池ボックスにスイッチが付いていると便利ですので、できればスイッチ付きのものを購入します。

Battery box

3本用: 電池ボックス 単3×3本 リード線・フタ・スイッチ付
4本用: 電池ボックス 単3×4本 リード線・フタ・スイッチ付

 

ブザー 100円程度 (秋月電子通商)

ブザーを購入する際、注意点があります。ブザーには電池をつなげるだけで鳴るものと、鳴らすための回路が必要なブザーがあります。商品名としては、電池をつなげるだけで鳴るブザーは「電子ブザー」となっています。似たような部品に「圧電スピーカー」などと「スピーカー」という名前が付いているものがありますが、このタイプは鳴らすための回路が必要になりますので注意してください。

なお電子ブザーには、以下のように配線のための長い線がでているものと、短い線のものがあります。

Buzzer types

どちらでも構いませんが、線が短いタイプは以下のようにブレッドボードに直接挿すことができます(この入門シリーズでは線が短いタイプを使用します)。

Buzzer short

ただし、直径が大きいものを購入するとブレッドボード上で場所をとってしまいますので、直径は15mm以下を目安に購入してください。画像のブザーは直径13mmのブザーです。

Buzzer short dimension

なお、線が長いタイプのブザーは以下のように使用しますので、ブザー本体の大きさは特に注意する必要はありません。

Buzzer long

ということでいろいろと制約があるので、購入できるブザーはかなり限られてしまいます。以下のリンクを参考に購入するものを決めてみてください。どれでもいいんだけど、、、って感じでしたら一番上のブザーをお勧めします。また一番下の「メカニカルブザー」は、昔よく使われていたタイプのブザーで、ちょっと古風な感じの音がします。このブザーは振動板を震わせるのですが、電圧を加えてから振動するまでちょっと時間がかかります。この基礎編の最後に、チャレンジ課題としてブザーの音のパターンを変える練習をしますが、このメカニカルブザーは「ピピピッ」というように短時間で区切るパターンで鳴らすのは難しいです。でもその分いろいろ工夫が必要なので面白いですよ。

電子ブザーPB04-SE12HPR(線が短いタイプ)
電子ブザー UGCM1205XP(線が短いタイプ)
12V大音響ブザーPB10-Z338R(線が長いタイプ)
メカニカル・ブザー 20S1090LFL(線が長いタイプ)

 

電池 108円 (100円ショップ)

使い捨ての電池の場合は100円ショップで十分です。充電池をお持ちの場合はそのまま使いましょう。先ほど説明した購入する電池ボックスの種類に注意してください。

 

ブレッドボード配線用電線 600円程度 (秋月電子通商/マルツパーツ館)

ブレッドボードでは、電子部品を挿して回路を組み立てますが、電子部品同士を接続するために配線用電線が必要となります。単線の0.5mmか0.65mmを購入します。ここで紹介する例は0.65mmを使用しています。(なお単線とは別に「より線」というものがありますので購入する際ご注意ください)
Wire
耐熱通信機器用ビニル電線 2m x 10色 外径0.65mm 単芯(秋月電子通商)
SHW電線(単線)0.65mm 2m(±2%)×10色(マルツパーツ館)

以上が必要な電子部品です。

 

プログラムをPICマイコンに書き込むための道具

MacやWindowsで開発したプログラムは、PICマイコン用に変換(ビルドと呼びます)したあと、PICマイコンに書き込む必要があります。このブログラムを書き込むために使用するツールが「PICKit」と呼ばれているものです。

このPICkitですが、2019年5月時点で「PICkit3」「PICkit4」「MPLAB SNAP」という3種類の製品が販売されています。「PICkit4」はその名の通り「PICkit3」の後継機種で機能がアップしています。「PICKit3」との価格差はそれほどありませんので、これから購入される場合は「PICkit4」をお勧めします。

また「MPLAB SNAP」は入門用のツールで、機能に若干制約があります。ただ価格がPICkit3やPICkit4に比べてかなり安いので、予算を抑えたい場合は「MPLAB SNAP」を購入を検討してみてください。このPICマイコン電子工作入門シリーズでは基礎編、応用編、実践編とも「MPLAB SNAP」は問題なく使用できます。

「MPLAB SNAPでは機能に若干制限」というとどの程度の制限か気になると思います。そこで主な制限を以下に説明します。

MPLAB SNAPはかなり低価格ですので、かなり魅力的です。MPLAB SNAPを選ぶポイントは、やはり非対応PICマイコンが自分の許容範囲かどうか、という点につきます。秋月電子通商で取り扱っているPICマイコンの中にも非対応のものがありますので、今後PICマイコンをいろいろ使っていきたい、という場合はPICkit4を選ぶとよいでしょう。逆に、電子工作を体験したいだけ、ということでしたらMPLAB SNAPはちょうどいいと思います。

以下に、PICkit3、PICkit4、MPLAB SNAPの主な機能をまとめます。

項目 PICkit3 PICkit4 MPLAB SNAP
プログラム書き込み速度 カタログ情報なし PICkit3の最大5倍(カタログ値) カタログ情報なし
PICkit側コネクタ USB miniA USB microB USB microB
PICkitからPICマイコンへの
供給電流上限
30mA 50mA 電源供給なし
ピン数 6ピン 8ピン 8ピン
付属品 USBケーブル USBケーブル なし

なお、PICkit4はリリースされてからそれほど時間が経っていないため、バグや非対応マイコンがPICkit3に比べると若干あります。ただ、PICkitはソフトウエアで機能アップデートされていきますので、これからどんどん改善されていきます。これからPICマイコンを始められる方はPICkit4をお勧めします。

PICkit4の外観です。値段は、2019年5月時点で5,700円(秋月電子通商)です。

PICkit4
PICkit4 (秋月電子通商)

以下はPICkit3の外観です。値段は、2019年5月時点で5,000円(秋月電子通商)です。

Pikkit3

PICkit3 (秋月電子通商)

以下はMPLAB SNAPの外観です。値段は、2019年5月時点で1,740円(秋月電子通商)です。

MPLAB SNAP

PICkit3 (秋月電子通商)

今回購入するものの中で一番高いツールですが、1度購入しておけば、他のPICマイコンで何か作るときにも使えますし、デバッグすることもできます。値段は変動しますので、購入する場合は何店舗かの販売価格を調べてみてください。

 

プログラムを作るために必要な道具

PICマイコンのプログラムを開発するには、MPLABXという開発ソフトウエアが必要となりますが、これは無償で提供されています。この後の記事で詳しく説明します。

 

買い物リストまとめ

それでは、前回説明した工具類と今回説明した部品類の購入リストをまとめます。注意点としては、通販を利用する場合、送料がかかります。また購入金額が一定以上の場合は送料無料になりますので、いくつかの店舗を比較してみてください。

以下に、基礎編・応用編で製作に必要なものをリストとしてまとめます。

工具類 個数 価格
ピンセット 1個 100円程度
ラジオペンチ 1個 100円程度
ニッパー 1個 800円程度
ワイヤーストリッパ 1個 1,500円程度

工具類の合計は、2,500円程度ってところです。

電子部品類 必要個数 購入個数 価格 備考
ブレッドボード 1個 1個 200円程度 秋月電子通商
PIC12F1822 1個 1個 100円程度 秋月電子通商
LED 2個 5〜10個 150円程度 秋月電子通商
抵抗(330Ω) 2本 100本 100円程度 秋月電子通商
抵抗(10kΩ) 3本 100本 100円程度 秋月電子通商
コンデンサ(0.1μF) 3本 10本 100円程度 秋月電子通商
タクトスイッチ 3個 3個 30円程度 秋月電子通商
ピンヘッダ
(1列x40ピンで分割できるもの)
1個 1個 50円程度 秋月電子通商
電池ボックス 1個 1個 100円程度 秋月電子通商
電子ブザー 1個 1個 100円程度 秋月電子通商
ブレッドボード配線用電線(0.65mm) 1セット 1セット 600円程度 マルツパーツ館
PICKit4 1個 1個 5,700円 秋月電子通商
電池 3本または4本 3本または4本 100円程度 手持ちがあればそれを使う

電子部品類の合計は、7,500円ぐらいでしょうか。工具類・部品類合計で10,000円ぐらいになります。

 

秋葉原に買いに行く?

ところで、秋葉原までの往復交通費がそれほどかからず、時間がとれるようでしたら一度秋葉原に買い出しにいくのもよいと思いますよ。秋葉原にいったら、部品屋さんもいろいろとあるのでいろいろと見て回ると楽しいです。秋月電子通商さんは、部品を探すのがかなり大変で、自分の場合はかなりの割合で店員さんに助けてもらっています。店員さんもとても親切に教えてくれて、部品でわからないことがあれば質問するといろいろアドバイスもしてくれますよ。

それでは次回から主要な部品の使い方を詳しく説明します。

 

更新履歴

日付 内容
2016.6.12 新規投稿
2018.10.29 部品説明内容補足
PICkit4情報追加
2018.11.23 画像リンク修正
2019.5.18 MPLAB SNAPの情報追加