宅建合格しました!

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先日受けた宅建(宅地建物取引主任者)試験合格しました!

ツールとしての宅建

2013年10月20日(日)に宅建(宅地建物取引主任者)試験を受けてきました。先日合格発表があったのですが、無事合格しました。ということで、ちょっと宅建について紹介したいと思います。

なんか電子工作やプログラミングを中心としたブログには似合わないテーマですが、このブログでは道具やその使い方、知識を「ツール」として、それをテーマにしています。宅建って日々の生活にはすぐには役立つ、というわけではないですが、住宅や土地の取引やその周辺の知識が身につくので、この知識が「ツール」として役立つ場面もあると思います。もしかしたら興味を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんので、宅建について超簡単に紹介しておこうと思います。

 

宅建で勉強する内容

宅建の試験範囲は意外に広いです。大きく分けて、

  • 宅建業法
  • 権利関係
  • 法令上の制限
  • 税・その他

という分野で構成されています。それぞれざっと内容をご紹介します。

[宅建業法]
宅地建物に関する取引をする場合、一部を除いて免許が必要となります。
この分野では、まず宅建業を営む場合に必要な免許など、宅建業法で規定されている内容を勉強します。例えば宅建業者に必要な免許や宅建業を営む場合に必要となる宅地建物取引主任者に関することです。また宅建業を営む場合の業務上の規則も勉強します。例えば広告の制限や報酬に関する制限などです。
この分野を勉強すると、宅地建物取引を行う際に、どういうことが許されていてどういうことが禁止されているかわかるようになります。まぁ、家の賃貸や売買などは、めったにすることはないですが、取引自体は大きいことですので覚えておいて損はない、という感じでしょうか。

[権利関係]
権利関係、というとちょっと分かりづらいですが、要するに民法を中心とした法律を勉強します。
個人的には民法は結構厄介でした。初めて見る単語や概念が多いので、なじむのに時間がかかりました。ただ、この分野が分かるようになると、テレビやっている法律のクイズ番組が面白くなります。民法を理解するのは難しいですが、宅建業法よりは日常生活では身近で、理解しておくとツールとして使える場面もありますので面白いと思います。

[法令上の制限]
正直、このジャンルは覚えてもあまり役に立たない感じです。覚える内容は、「国土利用計画法」「都市計画法」「建築基準法」「土地区画整理法」「農地法」などです。例えば、10,000平米の土地開発を行う場合、誰の許可が必要か、など、普段の生活ではまず出てこない内容が多いです。また建築基準法は覚える内容が多く、例えば第一種低層住宅地域では100平米の美容院は建築できるかなど、かなり細かい内容が問われたりします。なかなか覚えられないので、建てるときに調べればいいじゃん、なんてキレそうになったりしましたが、試験なので覚えるしかありません。

[税・その他]
税制の概要です。固定資産税、不動産取得税、所得税、印紙税、贈与税などなど、それぞれの税制について覚えます。ただ、どの税制も優遇措置があり、そのあたりが試験にでるのですが、どれがどの税制のものかわけわからなくなったりします。これもひたすら覚えるしかありません。節税のテクニックまではいかないにしても、税の概要がわかるようになるのでいろいろと面白いです。
あとは「その他」です。その他、ってなんだよ、って感じですが、内容としては、地価公示法、不動産鑑定評価基準、住宅金融支援機構法、不当景品類および不当表示防止法、それと土地と建物に関する一般知識です。土地に関する問題は、たまに等高線がどうだとか、ちょっと懐かしい問題も出たりします。

 

宅建試験概要

試験の概要は以下です。

項目 内容
試験日 例年10月の第3日曜日
受験料 7,000円
出題形式 全50問、4肢択一のマークシート方式
試験時間 2時間。例年13時〜15時
受験資格 特にありません。今年の最年少合格者は15歳とのことでした。中学3年生か高校1年生なんですよね。すごすぎです。
合格率 15%程度
合格基準 だいたい合格率が15%ぐらいになるように合格点が決められます。33点〜36点ぐらいです。平成25年度(2013年)実施の合格点は33点でした。
標準学習時間 初学者で300時間程度と言われています。自分はハードウエア(頭)があまりよくないので400時間ぐらいかかったと思います。

 

独学でも大丈夫?

宅建を一通り勉強してみて思ったのは、独学でも十分合格できる、ということです。自分の場合も独学でしたが、独学はちょっと注意が必要です。というのはテキストを理解できるまで何回も繰り返したのですが、それだとかなり非効率だと思いました。テキストをじっくり読むのは早々に切り上げて早めに過去問や予想問題をやって間違えたところをテキストに戻って勉強する、というのが近道です。やはり問題を解くことによりテキストがより深く理解できるようになりますし、また試験問題に早く慣れることになります。通信教育や通学の場合はそのあたりポイントをおさえて教えてくれるので効率はよいと思いますが、受講料が高い、というのがネックです。

[必要な書籍]

  • テキスト
    「U-CANの宅建 速習レッスン」(2,940円)がよいと思います。基本的に覚える項目が多いですが、その中でも分かりづらい点については、なぜそのようなことが決められているか、など背景なども説明されています。
  • 問題集
    「U-CANの宅建 過去&予想問題集」(2,730円)を使いました。他の問題集でもよいと思いますが、この問題集は上のテキストと章立ても合っていますし、過去問から良問を抽出していますのでテキストの理解が早く深まります。
  • 過去問
    「わかって合格(うか)る宅建 過去10年本試験問題集」(2,310円)を使いました。過去問10年分の書籍は他にも出版されていますので、どれでもよいと思います。レイアウトや解説内容が読みやすいものがよいと思います。
  • 模擬試験
    試験が近くなったら模擬試験問題集を1冊はこなしたほうがいいです。実際の2時間で解いてみる、という練習をする必要があるためです。自分は、「U-CANの宅建 直前総仕上げ模試」(1,575円)と「ラストスパート宅建 実力診断模試」(1,470円)をこなしました。

あとは書籍以外に、試験に慣れるために会場で受験するTACの全国公開模試(2,000円)を受けました。時間内に会場の雰囲気で解く、というのはかなり参考になりました。U-CANも公開模試を実施していましたが、5,000円ぐらいだったのでこちらにしました。

必要な書籍類は以上で、かかるお金は受験料含めて約2万円、というところでしょうか。

またこれらの書籍類の使い方ですが、以下のようにすれば効率よく理解、合格できると思いました。

  1. テキスト内容を把握する
    テキストは1回通読しただけではまず理解できないです。理由は、始めのほうに出てくる内容は後で出てくる内容を理解していないと理解が難しく、かといって、後で出てくる内容はやはり始めのほうに出てくる内容の理解が必要なためです。そのためテキストは2回繰り返します。1回目はあまり細かいところまで理解しようとせず、そういうものだ、と受け取る感じで勉強してテキストの内容を把握するようにします。U-CANのテキストの場合、60レッスンありますので、月〜金それぞれ1レッスン、土日は復習と予備とすると、3ヶ月程度かかることになります。
  2. テキスト内容を理解する
    テキストの2回目はテキストを理解するようにします。それと同時に問題集も合わせて行います。問題集の1回目は解くのが難しく感じますが、試験ではどのような点が問われるか、また解けない問題をテキストに戻って勉強するようにします。このステップも前回と同様3ヶ月程度かけてもよいと思います。
  3. テキスト内容を暗記する
    問題集2回目をこなします。このとき、テキストで問題集に対応する内容を確認すると同時に暗記するようにします。なお、暗記は素ではかなり大変ですので、語呂合わせを自分で作るかネットで調べます。ネットで調べるとやはり皆さん暗記には苦労されているようでいろいろな語呂が紹介されていて面白いですよ。このステップになるとテキストの内容は結構理解できていますので、毎日1レッスン分、2ヶ月でこなせると思います。
  4. 過去問を繰り返す
    テキストと問題集を繰り返したら、過去問に移ります。過去問は5回ぐらいやったほうがよいと思いました。特に過去問を解く時期になったらとにかく暗記に力を入れます。過去問1回目はなかなか大変で、私の場合は1週間1年分かけました。2回目以降はスピードが上がりますので、4ヶ月ぐらいかかると思います。
  5. 模試問題集を解く
    試験が近くなってきたら模試の問題集を解きます。模試問題集も3回ぐらい繰り返したほうがよいと思います。間違えたところはテキストに戻り、暗記を繰り返します。

ということでだいたい1年ぐらいかければ合格ラインには届くと思います。

「合格ラインに届く」というのはちょっと心許ない気もしますが、これらの書籍を完璧にこなしても満点を目指すのはまず無理です。というのは、毎年何問か、奇問・難問が出題されるためです。毎年試験直後に資格学校などから解答速報が発表されるのですが、今年(2013年)の問題は問6が資格学校により正解が分かれていました。試験を研究している専門家でも意見がわかれるほど難しい問題も出題されますので、40点を目指して勉強するのがベストです。自分は37点でしたので偉そうなことは言えませんが。。。

 

今年の試験(平成25年)のサンプル問題

ここまで読まれた方はちょっと興味のある方ですよね。最後に今年の問題からいくつかピックアップしてみますので挑戦してみてください。なるべく特有の用語がない問題を選びました。また設問は「正しいものを選べ」あるいは「間違っているものを選べ」という出題ですので、以下の問題は○か×か、という判断をすることになります。

1. 未成年者に関する民法の規定(問2の選択肢1)
父母とまだ意思疎通することができない乳児は、不動産を所有することができない。

2. 借地借家法の規定(問8の選択肢2)
建物所有を目的とする借地人は、特段の事情がない限り、建物建築時に土地に石垣や擁壁の設置、盛土や杭打ち等の変形加工をするには、必ず賃貸人の承諾を得なければならない。

3. 建築基準法の規定(問17の選択肢ア)
一室の居室で天井の高さが異なる部分がある場合、室の床面から天井の一番低い部分までの高さが2.1m以上でなければならない。

4. 固定資産税(問24の選択肢4)
固定資産税に係る徴収金について滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに、その督促に係る固定資産税の徴収金について完納しないときは、市町村の徴税吏員は、滞納者の財産を差し押さえなければならない。

5. 宅建業法(問34の選択肢2)
宅地建物取引業者A社が、自ら売り主として宅地建物取引業者でない買い主Bとの間で宅地の売買契約を締結した。Bは、月曜日にホテルのロビーにおいて買受けの申込みをし、その際にクーリング・オフについて書面で告げられ、契約を締結した。Bは、翌週の火曜日までであれば、契約の解除をすることができる。

6. 土地(問49の選択肢2)
火山地は、国土面積の約7%を占め、山林や原野のままのところも多く、水利に乏しい。

7. 建物(問50の選択肢3)
制震構造は、制震ダンパーなどを設置し、揺れを制御する構造である。

 

[正解]
1. × 例えば両親の死亡により不動産を相続するなど、所有するケースはあります。

2. × 土地を借りた場合、通常の使用範囲内であれば土地の変形加工が伴う造作でも、賃貸人の承諾は必要ないことになっています。

3. × 例えば、階段の設置などで天井が斜めになっているところなどあります。そういうことなども考慮して、天井の高さは「平均」で計算します。

4. ○ 設問内容通りです。厳しいですね。

5. × 特定の条件が揃うとクーリングオフができます。クーリングオフはクーリングオフを書面で伝えられた日から起算して8日以内に行う必要があります。翌週火曜日は9日目なのでクーリングオフできません。なんか細かい問題ですよね。

6. ○ 設問内容通りです。なんか中学校あたりで勉強したような感じもしますが、忘れてます。

7. ○ 設問内容通りです。似たような言葉で「免震構造」がありますが、免震構造は建物の柱の下に積層ゴムなどを挟んで揺れを減らす構造です。

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